犯罪被害者支援 被害者参加制度

犯罪の被害に遭われた方もしくはその遺族の支援には、いくつかの制度が用意されています。

その中でも主なものとして、刑事事件に被害者が参加する「被害者参加」、刑事事件を担当した裁判官が簡易迅速な手続きで被告人に損害賠償を命じる「損害賠償命令」、国が支給する「犯罪被害者等給付金」があります。

これらの制度を利用して、弁護士は犯罪被害者の方もしくはその遺族の方の支援をすることができます。

被害者参加制度

 
被害者参加弁護士について

従来、犯罪被害者は刑事手続においては権利保護が不十分であるといわれており、平成16年12月に犯罪被害者等基本法が制定され、その後刑事訴訟法が一部改正するなどして、刑事手続に犯罪被害者が一部参加することができるようになりました。

具体的には、被害者、被害者の遺族、被害者の法定代理人、被害者やその法定代理人から委託を受けた弁護士からの申し出に基づき、検察官や弁護人の意見を聴き、裁判所が参加を許可するかどうかを決定します。

また、現行法では、以下の事件に限って、参加の申し出をすることが可能です。

被害者参加の対象となる事件
  • ① 故意の犯罪行為により人を死傷させた罪
  • ② 強制わいせつ、強姦、準強制わいせつ、準強姦の罪
  • ③ 業務上過失致死傷、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱(無免 許の場合を含む)、過失運転致死傷の罪(無免許の場合を含む)の罪
  • ④ 逮捕および監禁の罪
  • ⑤ 略取誘拐、人身売買の罪
  • ⑥ ②~⑤の犯罪行為を含む犯罪
  • ⑦ これらの未遂罪

このように、犯罪被害者もしくはその遺族(配偶者、直系親族(6親等内の血族と3親等内の姻族)、兄弟姉妹)は、刑事事件に被害者として参加することができます。

被害者参加弁護士は、被害者参加人が法律上できることについての解説や、制度の趣旨に即して被害者参加人ができることの効果を最大化できるように支援することになります。

 
被害者参加をしてできること

被害者参加人は、刑事事件に参加できるのですが、刑事事件における当事者は、あくまで「検察官」と「被告人」であって、被害者参加人は、「当事者」ではなく「参加」しているにとどまります。

よって、被害者参加人が刑事事件手続においてできることは、法律上限定されています。

以下では、その主なものを紹介します。

  • ① 検察官の権限行使に関する被害者参加人等の意見の申述
    被害者参加人等は、検察官に対し、当該被告事件についての検察官の権限行使に関して、意見を述べることができます。
    また、検察官は、被害者参加人等から意見の申述を受けた権限を行使し、または行使しないと決定したときは、必要に応じて、意見申述をした被害者参加人等に対して、権限の行使・不行使の理由を説明しなければなりません。
  • ② 被害者参加人等による証人尋問
    被害者参加人等は、情状証人に対する尋問に限り、尋問の申し出を検察官に対して行い、裁判所の許可を得て、尋問をすることができます
  • ③ 被害者参加人等による被告人質問
    被害者参加人等は、心情意見陳述や事実・法律の適用に関する意見の陳述の実効性を確保するために、裁判所の許可を得て、被告人を尋問することができます。この尋問においては、情状証人によるものと異なり、犯罪事実に関するものについても行うことができます
  • ④ 心情意見陳述
    心情意見陳述とは、犯罪被害者としてその心情を陳述するものです。
    この心情意見陳述については、犯罪事実の証拠として扱うことはできないものの、量刑判断においては証拠として扱うことができます
  • ⑤ 事実・法律の適用に関する意見の陳述
    被害者参加人は、裁判所の許可を得て、「事実・法律の適用に関する意見の陳述」をすることができます。
    この意見陳述については、心情意見陳述と区別するため、「弁論としての意見陳述」「被害者論告」等と呼ばれています。
    なお、陳述された意見は、犯罪事実に関しても、情状に関しても証拠とはなりません(同条4項)。

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