遺言・遺言書

遺言執行者の指定

1 遺言執行者を遺言で指定する必要性
遺言書を作成される場合に、遺言作成者の死後、その遺言を執行する(その遺言どおりの内容を実現する)ために、遺言執行者が必要になることがあります。あらかじめ、遺言執行者が必要になることがわかっている場合には、遺言の中で遺言執行者を指定しておいた方がいいです。
といいますのは、遺言の中で遺言執行者の指定がないが、遺言執行者が必要となった場合には、相続人や受遺者(遺言で贈与を受ける者)等が、家庭裁判所に対して遺言執行者選任申立を行い、遺言執行者を選任してもらわなければならなくなるためです。
2 遺言執行者の職務
では、遺言執行者は、具体的にどのような職務を行うのかというのを以下で簡単にご紹介します。
  1. (1)不動産移転登記
    相続人以外に対する遺贈については、遺言執行者が移転登記手続を行うことになりますが、相続人に遺産を分配する内容(いわゆる相続分の指定)の場合には、不動産登記については、受益相続人が単独で移転登記手続を行うこととなり、遺言執行者は登記手続を行うわけではありません(最高裁平成7年1月24日判決参照)。
  2. (2)貸金庫の開閉
  3. (3)自動車の名義変更
  4. (4)預貯金の解約処理
預貯金の解約処理についても、相続人に遺産を分配する内容(いわゆる相続分の指定)の場合には、遺言執行者には預貯金を解約する権限がないとする裁判例と、権限があるとする裁判例で判断が分かれています。
3 遺言執行者にだれを選ぶか
遺言の中でだれを遺言執行者に指定するかについては、相続人のうちの一人を指定することもできますし、弁護士を選任することもできます。
弁護士を選任した場合には、手続を安定的に任せることができるというメリットがありますが、実際に遺言執行する際に残存していた遺産の評価額に応じて手数料が発生していまします(遺言をお預かりする段階ではなく実際に執行した後に手数料を頂戴します)。

遺言書の保管方法

遺言書をどのように保管すべきでしょうか?

1 自筆証書遺言について
自筆証書遺言は、ご自宅のタンスの中などに保管される例が多いようです。しかし、遺言の内容が偽造されたり、遺言を破棄されたりする恐れもありますので、あまり人目に付くところに保管するのはお勧めしません。ただ、誰からも発見されないところに隠しておくと、遺言がなかったものとして処理されかねませんので、信頼できる相続人等の遺言執行者に預けておくか、それが難しければ弁護士に預けることも検討されてください。
2 公正証書遺言について
これらの遺言の場合は、公証役場に保管されるため、偽造されたり破棄されたりという心配はありません。
ですので、遺言書が公証役場に保管されていることを誰にも伝えておらず、相続人等が発見することができない事態さえ避けることができれば、遺言書の保管の心配は必要ありません。
もっとも、遺言書の存在が隠されてしまったり、遺言書の内容通りに遺産を譲り渡すことができない事態を避けるために、弁護士を遺言執行者に指定して、遺言書の製本を保管してもらうと安心することができます。

遺言の検認手続

自筆証書遺言や秘密証書遺言については、遺言の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なくこれを家庭裁判所に提出し、検認手続を経る必要があります。なお、公正証書遺言については、家庭裁判所での検認手続を経る必要はありません(民法1004条1項)

遺言書作成とタックスプランニング(相続税対策)

遺言書を作成するにあたって、ご依頼があれば、相続税対策についても、税理士や保険の専門家、不動産の専門家とも連携して、アドバイスをさせて頂きます。相続税対策については、遺言作成にとどまらず中長期的な対策が必要となることもありますので、弁護士費用については別途見積をさせて頂きます。他の専門家の費用見積もりの取りまとめや作業のコーディネートを含めて、お任せいただけます。

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