労働問題 解雇無効及び賃金請求

解雇無効及び賃金請求

裁判所は簡単に解雇の有効性を認めない!!

まず、日本の裁判所では、そう簡単に解雇の有効性を認めません。解雇というのは、雇用関係においては最後の手段であり、会社としては労働者に重大な落ち度がなければ解雇できない、というのが実務の考え方です。

解雇は、「客観的に合理的な理由」と「社会通念上相当」であることが要求されています(労働契約法16条)。この「客観的に合理的な理由」があるか、「社会通念上相当」といえるかどうかは、かなり難しい問題ですが、総じていえば、日本の裁判所は、容易には「客観的に合理的な理由」があり「社会通念上相当」であるとは認めないのです。

例えば、裁判例を見てみると、「大学院卒の正社員の能力不足(人事考課は下位10%未満)や積極性がないこと、自己中心的で協調性がないことを理由とする解雇を教育指導などの解雇回避措置をとっていないことなどを理由に無効と判断した事例(東京地方裁判所平成11年10月15日判決。セガ・エンタープライゼズ事件。)」のような場合でも解雇が無効という判断がなされております。

もちろん、どんな状況における解雇でもおよそ無効というわけではなく、「英語・日本語の語学力、品質管理能力を備えた品質管理主事として中途採用された者が、①期待された英語能力に大きな問題があったこと、②品質管理に関する専門的な知識が不足していたこと、から解雇が有効と認められた事例(東京地方裁判所平成14年10月22日判決。ヒロセ電機事件。)」のような場合には解雇は有効という判断がなされています。

「職場の同僚との人間関係がうまくいかなかったことや能力不足を理由にいろんな試みもなくいきなり解雇されてしまった方」「これまで一度も懲戒処分を受けずに真面目にやってきたのに、あることがきっかけで上司に目の敵にされ小さなミスでいきなり解雇されてしまった方」「とにかく解雇される理由がわからないが会社に来なくていいといわれた方」は、一度当法律事務所にご相談ください。ご事情をお聞かせいただければ、解雇の有効・無効の判断について、見通しを述べさせて頂きます。

解雇無効及び賃金請求の流れ

無効な解雇を受けてしまった場合にどうするか?

無効な(無効であると思われる)解雇をされてしまったら、弁護士にご相談されることをお勧めします。

弁護士に相談された場合の事件処理の流れについて以下記載させていただきます。

弁護士に依頼した場合の流れ

1.ご相談・事件受任(委任契約書作成、委任状)

当事務所では初回の法律相談は30分無料でお受けしております。

初回の法律相談時に、解雇の問題について、例えば、「解雇の理由が記載された書面」、「解雇に至るまでの過程を時系列で簡単にまとめた書面」「就業規則」等をお持ちいただけるとより具体的なアドバイスが可能になると思います。

また、解雇無効を主張する場合は、解雇されて以降支払われていない給料の支払いを請求することが多いですので、給与明細や昨年度の源泉徴収票等の収入がわかる書類をお持ちいただけるとより良いと思います。さらに、ご依頼いただく場合には、委任契約書を作成し、委任状を頂戴することになりますので、印鑑を持参いただけるとスムーズです。

2.解雇無効の主張と復職もしくは解決金の支払い、解雇以降の給与支払の交渉

法律相談において、頂戴した資料や追加でお願いした資料を基に解雇無効の主張が認められるかどうかについて見通しが立ちましたら、弁護士は、会社に対して、解雇無効の主張とケースに応じて、復職もしくは解決金の支払い、解雇以降の給与の支払いを求めて使用者と交渉します。

これに対しては、使用者側からは、解雇は有効であるという反論がなされることが想定されます。

それらの反論を踏まえたうえで、また後に控える法的手続きである訴訟や労働審判での解決の見通し、相手方の資力等を勘案し、弁護士が相手方会社もしくは相手方会社の代理人弁護士と交渉し、ご依頼者様の了解が得られる場合には、交渉による和解での解決を行います(当然のことではございますが、弁護士としては、ご依頼者様が訴訟や労働審判にかかる時間や敗訴リスクを勘案して和解に応じるメリットが有るのかどうかアドバイスいたします)。

3.労働審判or訴訟

<労働審判>
 労働審判とは、簡単にいいますと、裁判官1人と労働審判員2人の3人で構成される労働審判委員会が調停(話し合い)による解決を試みて、それができない場合には審判を下す手続です。
 また、大きなポイントとして、労働審判手続は原則として、3回以内の期日で審理を終えます。ですので、裁判(訴訟)より迅速な解決が期待できます。

もっとも、労働審判が下されても、当事者は審判に対して、異議を出すことができ、異議が出されると、労働審判は失効し、労働審判時に遡って、訴訟(裁判)の提起があったものとみなされることとなっています(労働審判法21条、22条)。ですので、労働審判が最終的な紛争の解決となるという保証はありません。

また、上記のように3回の期日で審理を終えるということは、逆に言えば争点が複雑の事案については、労働審判よりも当初から訴訟(裁判)による方がいいこともあります。手続選択については事案に応じて弁護士等の専門家のアドバイスをお受けになることをお勧めします。

<訴訟>
 訴訟であれば、争点整理と争点に対する判断をするに足りる証拠調べがなされるまで判決がなされないため、何回の裁判期日で終結するか法律上の制限はありません。訴訟提起時から終了までの期間について、概ねの見通しを示しますと、半年以上1年未満くらいではないかと思われます。

4.仮地位仮処分

以上のような流れで、解雇無効に関する紛争を解決するのが基本的な流れになります。

もっとも、上記のような事件解決までの流れのうち、とくに訴訟(裁判)での解決を想定すると、1年程度の期間がかかることも少なくありません。とすれば、労働者は解雇の無効を主張している以上、他の会社に就職するわけにもいかず、生活の糧である給与をえられないままに、裁判を戦わなければならないのでしょうか?

そのような過酷な状況にならないためにも、法的には、「賃金仮払いの仮処分」という制度が用意されています。この制度を利用して、賃金の仮払いを受けながら裁判を戦うことができるのです。もっとも、常に「賃金仮払いの仮処分」を申立てするのが最善の選択とは限りませんので、弁護士と相談のうえ、決めて頂くのがいいと思います。

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