離婚相談 離婚調停の手続きと流れ

離婚調停の手続きと流れ

離婚調停を申し立てる場合、どこの裁判所に、どのようにして申立てをおこなえばよいのでしょうか?

また離婚をするかどうかと関連してそのような事項についても同時に調停申し立てをすることができるのでしょうか?

これらの点についてを中心として離婚調停申立てにあたって知っておくべき点を説明し、その後に、離婚調停手続きの流れについて簡単にご説明します。

離婚調停申立てにあたって
1. 離婚調停はどこの裁判所に申し立てるのか

離婚調停は当事者で合意しない限り、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に対し申し立てることになります。

具体的な管轄裁判所は、「http://www.courts.go.jp/saiban/kankatu/index.html」を参照にしてください。

例えば、妻(札幌市在住)が夫(東京都在住)に対し離婚調停を申し立てるためには、夫の居住地を管轄する東京家庭裁判所に対し行う必要がありました。

妻が東京家庭裁判所へ向かう旅費等の費用については基本的には自己負担となります。

調停の開催が月1回で、調停の成立又は不成立まで2~3回は期日が開催されるとして、1回辺りの交通費(場合によっては宿泊費)等の費用が数万円は下らないと思われますので、調停成立までの費用総額は十万円を超える金額になると思われます。

その分の費用が妻の負担となります。これはかなり過大な負担といえます。

ところで、平成25年1月から家事調停にもテレビ会議システムが導入されました。

これは、いわゆる上記の例では夫の居住地を管轄する東京家庭裁判所と妻の居住地を管轄する札幌家庭裁判所をオンラインで結んでテレビ会議の方法により調停期日を進めるという方法です。

しかしながら、法律上は調停の成立時には出頭せざるを得ないことや、離婚調停では住所を秘匿する必要性がある場合があり、居住地を管轄する裁判所での出頭でも住居地がある程度は判明してしまう可能性があることから、実務上はあまり広まっていないところではあります。

2. 離婚に関する申立て

離婚調停の申立てに際し、財産分与の請求、年金分割の申立て、子どもがいる場合に親権者の指定の申立て(面会交流)、養育費及び婚姻費用の各請求についても付随的な申立てとして、離婚調停の申立ての際に同時に申し立てることができます。

そして、離婚調停手続きの中で併合して審理されることになります。

なお、不貞当事者等に対する慰謝料請求については厳密には異なる併合されませんが、同時進行されることになります。

3. 調停申立てに必要な資料(申立書、添付資料)
  • ① 申立書と添付資料
    まず、調停申立書が必要となります。書式は、裁判所のホームページにありますのでダウンロードしてお使いください。
    http://www.courts.go.jp/saiban/syosiki_kazityoutei/syosiki_01_23/index.html
    次に、手数料として収入印紙1200円が必要となります。
    その他に、申立書を相手方に送付するための郵便切手を予納する必要があります(いくらの額を予納するかは各裁判所にお問い合わせください。)。
    さらに、添付資料として、最低限必要な書類は、夫婦の戸籍謄本1通です(全部事項証明書)。
    また、年金分割を求めるのであれば、年金分割のための情報通知書が必要になります。
    その他に相手方には送付されないのですが、家庭裁判所に対し調停申立に至る経緯を記載する「事情説明書」(書式は調停申立てをする裁判所にご連絡ください。)の提出が必要です。
    らに、後記(2)のとおり調停記録の閲覧の不許可を求めるのであれば、「資料開示に関する意見書(資料非開示の申出書)」(書式等は調停申立てをする裁判所にご連絡ください。)の提出が必要となります。
  • ② 連絡先の秘匿について
    離婚調停を申し立てようとされている方の中にはDVを原因とする方もいると思います。
    離婚調停においては、ご自身の連絡先を記載した申立書が相手方に通知されます。
    また相手方は、調停記録の閲覧及び謄写を行うことができます。
    そうすると、例えば、申立書に現在の連絡先を記載したばかりに連絡先が判明し、相手方から訪問を受けたりする被害が生じるおそれがあります。
    このような被害を防止するために、以下の点にご留意ください。
    まず、調停申立書の申立人欄の連絡先については、夫婦で暮らしていたときの住所地(大抵は住民票上の住所地となっていることが多いです。)を記載し、実際の住所地は、「事情説明書」に記載するようにします。
    さらに、調停記録の閲覧で秘匿していた連絡先が開示されることのないように、「資料開示に関する意見書(資料非開示の申出書)」(書式等は調停申立をする裁判所にご連絡ください。)を提出しておくことを忘れないでください。
離婚調停手続きの流れ
1. 第1回調停期日

調停申立書の提出後は、裁判所から連絡があり、調停期日の日程調整が行われます。

調停期日が確定したのち、裁判所は、申立書を相手方に確定した期日の通知書ともに送付します。

そして、第1回調停期日の開催当日においては、まず、家庭裁判所の受付で、担当係りの窓口を確認してその窓口に出頭報告をします。

そうすると、申立人待合室に通されますので、調停委員から呼ばれるまで、待ちます。

なお、以後の調停期日においては相手方と顔を合わせることはありません(このような手続きの進め方を交互面接方式といいます)。

時間になれば、申立人待合室まで調停委員(男性1名と女性1名の合計2名であることが大勢です)が自己紹介も兼ねて呼びに来ます。

その誘導にしたがって、調停室に入ってください。

まず、調停委員からは、自己紹介、本人確認及び調停の趣旨の確認、秘密の保持に関することが告げられます。

これらが終了すると、離婚に至る経緯をお話することになります。

離婚に至る経緯を調停委員に話すためには、事前に離婚に至る経緯を時系列にまとめたメモを作成し持参する方がよいです。

調停委員は、あなたからの聞き取りが終わると、相手方からの聞き取りを行うため、あなたに対し一旦退席して申立人待合室で待つように言います。

調停委員は、相手方からの聞き取りが終わると、あなたを呼びに来ます。

そして、調停委員は、あなたに対し相手方からの聞き取りの内容(全てではありません。

あくまでも相手方があなたに話しては困るといった事項は除きます)の説明と次回の期日の日程調整をします。

日程の調整が終了すると、第1回期日は終了です。時間は大体2時間程度です。

2. 第2回調停期日以降

第2回目以降の期日も第1回期日と同様に交互面接方式で進んでいきます。

なお、2回目以降の調停は、財産分与・養育費の算定や親権の帰属といった離婚の条件面について話し合われることが多いです。

そのために調停委員は、提出すべき資料を準備するよう求められますので、その都度提出するようにします。

概観すると調停期日は5回程度開催され、各期日間の間隔は1か月程度です。

3. 調停の終了

調停が成立するか、又は明らかに成立しないと認められる場合には、裁判官から、調停の成立又は調停が不成立に終わったことを宣言し、調停が終了します。

なお、ご留意いただきたい事項として調停で離婚が成立した場合です。

通常は、調停成立の際の調停条項に当事者の一方が離婚届を提出するという条項が入ります。

確かに調停離婚でも離婚は成立するので、離婚自体はできるのですが、戸籍上強制的に離婚が成立したことになり、体面上、協議離婚の形式を採用することが多いからです。

その場合には離婚届を市役所に提出することが必要ですので、離婚が成立しそうな場合には、期日間で自己の署名・押印した離婚届を予め調停委員を経由して相手方に渡しておき、調停成立時に、これを受領し、市役所に提出するという方法をとる必要があります。

その他離婚調停では調停に代わる決定により離婚させる方法を用いることがありますが、当事者双方が出頭していながら、この方法がとられることはありません。

そして、離婚調停が成立しなかった場合には、離婚調停自体は調停不成立により終了します。

その後に離婚を求めようとすると家庭裁判所に対し離婚訴訟を提起することになります。

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