債務整理 個人再生(訴訟の被告となること)

裁判中に個人再生の申立てはできる?

個人再生手続きの開始決定がなされると、債権者は、仮に判決を得ても、強制執行をすることはできなくなります。

ですので、債権者としては個人再生の申立てがなされるとわかっていれば、通常は、わざわざ時間と費用をかけて裁判をしようとは考えません。

ただし、ここで注意が必要なのは「開始決定があったときは」という条件付きですので、弁護士や司法書士に個人再生申立ての手続きを依頼され、受任通知を発送後、半年、1年と一向に申立てがなされない場合は、裁判を起こされる可能性が高くなりますので、弁護士等への委任後はできるだけ速やかに申立てを行ってもらう必要があります。

したがって、債権者から起こされた裁判中に個人再生の申立てを行う場合は、できるだけ速やかに申立てを行い、そのことを債権者に伝え、近日中に開始決定がなされる予定であるから、これ以上裁判を継続しても無意味だという説明をして訴えを取り下げてもらうよう交渉します。

それでも、裁判の取り下げに応じてもらえない場合もありますので、そのときは通常の裁判と同じように対応していく必要があります。

個人再生の手続き中に債権者から裁判を起こされた場合はどうなるの?

(1) 債権者から起こされた裁判中に個人再生の開始決定がなされた場合

個人再生の手続きでは、裁判を中断させることはできません。ですので、個人再生の開始決定がなされたとしても、起こされている裁判についてはそのまま進行することになります。

ただし、前述のとおり、個人再生の開始決定後は、強制執行や差し押さえの手続きは中止となりますので、裁判を中断できなくてもそれほど問題はないかと思われます。裁判によって判決が確定しても、債権者はその判決に基づいて強制執行や差し押さえはできないからです。

しかし、ここで注意しなければならないのは、債権者が裁判の取り下げに応じない場合で、債権の存否や債権の額に争いがあるときは、個人再生の手続きにおける確定債権の額に影響してきますので、その場合は、より慎重に裁判に対応していく必要があります。

(2) 個人再生の開始決定後に債権者から裁判が起こされた場合

個人再生においては、開始決定後に債権者が再生債権に関する裁判を起こすことも可能です。この場合も、上記(1)の場合と同様、通常の裁判と同じように対応していく必要があります。

(3) 債権者から起こされた裁判中に個人再生の認可決定が確定した場合

債権者から起こされた裁判中に、個人再生の認可決定が確定した場合には、その認可決定の確定による権利の変更を、その裁判において主張する必要があります。そして、その裁判においては、認可決定によって確定した権利の内容を反映させた判決がなされることとなります。

つまり、債権者から起こされた裁判においても、個人再生の認可決定の確定に基づいた判決がなされ、それに基づいて弁済を行っていけばよいということになります。

まとめ

以上のとおり、個人再生手続きの開始決定がなされると、債権者は、仮に判決を得ても、強制執行をすることはできなくなりますので、債権者から裁判を起こされる可能性がある、もしくは既に裁判を起こされているという方は、できるだけ申立てを急ぎ、個人再生手続きの開始決定を得る必要があります。

また、債権者から起こされている裁判については、開始決定後もそのまま進行しますので、通常の裁判と同じように対応していく必要がありますが、債権者はその判決に基づいて強制執行や差し押さえの手続きはできませんので、裁判が中断しないからと言ってむやみに心配する必要はないと思われます。

ただし、それぞれの事案に応じて個人再生の手続きと裁判への対応方針なども慎重に検討する必要があり、専門的な知識に基づいて判断すべき場面もございますので、同じような状況でお悩みの方は、一度ご相談されてください。

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