ネット中傷被害・削除請求 事件解決までの流れ

削除請求の流れ

  1. 1 書き込みがなされているWEBサイトへ削除の請求(任意請求)
    まず、削除したい情報が書き込まれているWEBサイトに対して削除依頼を行います。
    WEBサイトにより対応は様々ですが、サイト上に「削除依頼入力フォーム」が用意されている場合や、サイト管理者が任意削除に応じる旨を表明している場合は、比較的スムーズに削除が行われる場合があります。
    反対に、裁判所の判断がないと削除に応じないと表明している場合は、任意請求を行わず直接法的措置を行うケースもあります。
  2. 2 裁判所へ仮処分命令の申立を行う(法的措置)
    WEBサイトの管理者が削除要請に応じない、または裁判所の判断によると表明している場合、裁判所へ仮処分命令の申立を行います。
    仮処分の手続きは、通常の民事裁判よりも時間が掛からないため、インターネットの誹謗中傷やプライバシーの侵害など一刻も早く削除したいケースでは有効です。
    申立から仮処分命令が下されるまでの期間は、通常1~2ヶ月程度となります。
    仮処分といっても、サイト管理者が裁判所の命令により削除に応じた場合、削除請求手続きはこれで完了します。
    ほとんどのケースでサイト管理者は仮処分命令に従いますが、万が一応じない場合は強制執行手続きを行います。
  3. 3 強制執行手続き(法的措置)
    サイト管理者が仮処分に従わず書き込みを放置した場合は、仮処分命令に基づく強制執行手続きを行います。
    強制執行の申立を行った場合、サイト管理者が削除に応じるまで、裁判所が命じた金額を相手方に支払わせることができます。(民事保全法52条1項、民事執行法172条)
  4. 4 民事訴訟(法的措置)
    インターネットで誹謗中傷やプライバシー侵害の書き込みに対する削除請求では、上記の様に仮処分の申立で解決することが一般的ですので、削除に対して通常訴訟を行うことはほとんどありません。
    民事訴訟は損害賠償請求について行うことになります。

損害賠償請求までの流れ

  1. 1 サイト・サーバー管理者に開示請求
    損害賠償請求を行うためには、まず書き込みを行った投稿者を特定する必要があります。
    そこで最初に、問題の書き込みについて、WEBサイト管理者またはWEBサイトがおいてあるサーバー管理者に対し、開示請求を行います。
    実名サイトでは、サイト管理者に対し「氏名」「住所」「メールアドレス」の開示を求めます。
    匿名サイトの場合、サイト管理者は投稿者の個人情報を持っていませんので、「投稿者のIPアドレス」「投稿日時(タイムスタンプ)」の開示を請求します。
    サイト管理者が不明の場合、ドメインからサイトが置いてあるサーバーを特定し、サーバー管理者に対して「投稿者のIPアドレス」「投稿日時(タイムスタンプ)」の開示を請求します。
  2. 2 接続プロバイダを特定し、発信者情報消去禁止の仮処分命令申立を行う
    開示されたIPアドレスを基に接続プロバイダ(OCNやniftyなど投稿者が利用しているプロバイダ)を特定し、裁判所に発信者情報消去禁止仮処分命令申立を行います。
    プロバイダに記録されている発信者を特定するために必要な情報は、期間が過ぎると自動的に消去されます。
    もし消去されてしまった場合、発信者の特定が困難になってしまうため、消去されてしまうことを防ぐ必要があります。
    通常、約2週間程度でに発信者情報消去禁止仮処分命令が下されます。
  3. 3 接続プロバイダに対し、発信者情報開示請求訴訟を行う
    プロバイダ責任制限法4条に基づき、プロバイダに対して発信者情報開示請求訴訟を行います。
    通常、プロバイダは開示請求のみで発信者の情報を開示することはありませんので、訴訟(裁判)が必要です。
    この訴訟により、裁判所から開示を命じる判決を得ることで、投稿者の「住所」「氏名」を特定します。

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