よくある質問

【法人のお客様】
事業継承
企業法務
営業秘密保護
事業再生
知的財産
労務管理・労働組合・団体交渉
【個人のお客様】
自己破産
多重債務
遺産相続・遺言書作成
交通事故
刑事事件
離婚相談
成年後見

【事業承継】

・現在会社を経営しており、3人いる息子のうちの一人に継がせたいと考えている、3人が争いにならないように、かつできるだけコストをかけずに継がせるにはどうしたらよいか。
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  • まず,会社の現状を正確に把握することが重要です。会社の人・お金・物はもちろん,経営者自身の資産等を把握し,事業承継計画の立案をします。
  • 資産を引き継がせる方法は売買,生前贈与,遺言,死因贈与などがあります。
  • 相続人が複数いてそのうちの一人に会社を引き継ぎたいという場合には,後継者への事業用資産を集中し,後継者以外の相続人に対しては,生前贈与や遺言書により財産分与に配慮が必要でしょう。
  • 仮に相続人間の争いが発生せずに相続人のうちの1人に会社を承継できたとしても,多額の相続税が課される場合も考えられます。
  • 円滑かつ低コストの事業継承方法の選択は弁護士にお任せください。

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【企業法務】

・従業員十数人を雇って会社を経営しているが、今後の拡大も見込んで社内の就業規則や労働条件に関する書面を整備したい。
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  • 就業規則とは,賃金や就業時間などの労働条件を定めた職場規律のことです。常時10人以上の労働者を使用する場合は,就業規則の作成及び労働基準監督署への届出が義務付けられています。(労働基準法第89条)
  • 労働基準法は最低基準であるため,就業規則や労働契約はこれに反することができません。また労働契約よりも就業規則が優先し,就業規則の定める基準に達しない労働条件を定める労働契約条項は無効です。使用者が労働者の同意を得ることなく一方的に就業規則を変更して労働条件の不利益変更を行うことも,原則として許されません。
  • 就業規則や労働条件に関する書面を作成する際には,労働基準法に違反しない限度で,会社の実態に合ったものを作成することが重要です。
  • 就業規則には,必ず記載しなければならない事項などもありますので,ご不明な点は弁護士にご相談ください。

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【営業秘密保護】

・先月退社した営業社員が、当社の顧客名簿を持ち出して新たな会社を設立し、当社の顧客を横取りしている。
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  • 雇用契約書や就業規則等に「秘密保持」に関する条項があり,同行為がこれに反していれば当該条項を根拠として損害賠償請求等の手段を採ることができます。
  • 「秘密保持」に関する条項がない場合であっても,民法上の不法行為や不正競争防止法上の不正競争にあたれば,差止請求,損害賠償請求といった手段を採ることができます。
  • ただし,「損害」や「営業秘密」といった法律要件事実の立証は困難な場合が多いのが実情です。
  • たとえば,不正競争防止法上の「営業秘密」といえるための要件は,①第三者からみても秘密として管理されていることが客観的に明らかなこと,②営業上,有用な情報であること,③情報が公然と知られていないことですが,顧客名簿の秘密管理性が否定され,不正競争防止法上の営業秘密に該当しないと判断されるケースもみられます。
  • ぜひ弁護士へご相談ください。

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【事業再生】

・本業とはあまり関係がないところからの借入に対する返済が多額で、本業の足かせになっており、債権カットが必要だ。
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  • このような場合,事業再生の方法として,私的整理や民事再生,会社分割といった様々な方法が考えられます。
  • その中で,企業価値を維持する最善の方法は何かということを,事業の内容や今後の再建の見通し,借入の額等から判断し,最適のタイミングで実行する必要があります。
  • たとえば,リスケなどの私的整理による方法は,企業価値の毀損は比較的少ないですが,金融機関との交渉を要します。収益力が上がる見通しを付けた上で交渉を行わなければ,通常,債権カットに応じる金融機関はありません。
  • 他方で,民事再生の申立てを行うと債権カットは出来ますが,倒産イメージによる信用の毀損は大きくなります。この場合でも,企業価値の毀損を最小限に抑えるために民事再生中のスポンサー企業をあらかじめ付けておくなどの方法もあります。
  • 事業再生のスキーム策定は,経営状況の判断に加え,税務,労働法,会社法といった専門知識を必要とする場面ですので,ぜひ弁護士にご相談ください。

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【知的財産】

・競合他社が当社の主力商品名と混同するような名称の商品を販売している。何か請求できないだろうか。
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  • 自社が商標権を取得している場合,その内容として,指定商品又は役務について登録商標の使用を専有する権利(専用権),及び,他人によるその類似範囲の使用を排除する権利(禁止権)があります。
  • したがって,登録商標と同一又は類似の商標を使用するものに対して,侵害行為の差止や損害賠償等を請求できます。
  • 商標の類似性については,外観・呼称・観念といった判断要素を客観的な一般取引者が通常の注意力を判断基準として判断することとなっていますが,実際の判断は困難な場合があります。
  • 詳しくは弁護士にご相談ください。

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【労務管理・労働組合・団体交渉】

・当社は、「常時10人以上の労働者」を使用してはいませんので、就業規則の作成義務はないようですが、就業規則は作っておいた方がいいのでしょうか?
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  • 結論から申しますと、就業規則は作られておいた方がいいと考えます。
  • 確かに、労働基準法89条には、常時十人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁(労働基準監督署)に届け出なければならない旨定めています。すなわち、「常時10人以上の労働者」を使用していなければ、就業規則を作成する法的な義務はありません。
  • しかし、就業規則は、事業所ごとに統一的に、労働条件など基本的な会社のルールを定めたものです。ゆえに、就業規則は、労使間のルールブックとして、労使間のトラブルを事前に防ぐという意味でも非常に重要なものです。
  • そこで、労働基準法上作成する義務がない事業場ないしは会社であっても、貴社が自主的に就業規則を作成することは、労使間のルールの明確化という観点からはとても望ましいことだと考えます。
・当社は、創業以来労働者とのトラブルなくやってくることができていましたが、そのおかげもあり、当社の就業規則は10年前に労働基準監督署に届け出をして以降、数度の改定を行っているものの、労働基準監督署への届出を怠ってしまっております。現在の当社の就業規則の効力は、どうなっているのでしょうか?
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  • まず、改定された就業規則について届出を怠っていることから、使用者側が有利になるのは不合理であるから、使用者側にとって不利すなわち労働者側にとって有利な条項については、改定後の就業規則の効力が認められると解されています。
  • また、上記以外の条項についても、就業規則が労働契約関係を規律するためには、労働者への実質的周知(就業場所での備え付け等の周知)は必要であるが、行政官庁(労働基準監督署)に届出を行うことは要件ではないと解されています。
  • 以上より、結論的に言えば、労働基準監督署への届出を怠っている改定後の就業規則についても、労働者への実質的周知(就業場所での備え付け等の周知)が行われていれば、有効であるといえます。
・当社は、労働時間の管理に関しては、労働者に任せるところが大きく、自己申告に基づいて労働時間を管理していますが、使用者側として労働時間の管理について気をつけておかなければならないことを教えてください。
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  • ⇒業務分野ページへ
・当社は、労働時間の管理について、タイムカードによる管理を採用していますが、タイムカードを集計する際に、毎日15分単位で切り捨てて集計して計算しています。労働時間の計算方法として問題があるのでしょうか。
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  • 結論から言いますと、問題があります。
  • 毎日の労働時間の集計の方法として、15分単位で切り捨てて集計して計算することはできず、1分単位で集計する必要があります。
  • もっとも、厚生労働省の通達の中には、1か月における時間外労働の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げることについては、常に労働者に不利となるものではなく、事務簡便を目的としたものと認められるから、労働基準法違反として取り扱わないとしたもの(昭和63年3月14日基発150号)があります。
・当社の従業員が、飲酒運転(具体的には、酒酔い運転)をしたことが発覚しました。その従業員は、当社の業務の一環として自動車の運転に従事することはなく、今回の飲酒運転も全くプライベートの用事で行ったものです。当該従業員に対して、今回の飲酒運転を理由に懲戒処分をすることは適法でしょうか。
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  • 結論から言えば、懲戒処分をすることは適法であると考えられます(懲戒解雇まで認められるかどうかは事情によります)。
  • 考え方として、企業の懲戒権は、企業秩序の維持のためにあるところ、従業員の私生活上の行為は、会社とは無関係であり、懲戒処分の対象にならないとも考えられます。しかし、実際には、一従業員の私生活における行動であっても、その所属する企業の社会的評価を低下させることがあるというのが現実です。
  • そこで、多くの企業の就業規則には、「会社の対面を著しく汚した場合」等と規定し、従業員の私生活上の行為に対しても、会社の評価を低下させた場合には、懲戒処分を持ってのぞむことが定められています。そして、裁判例においても、当然のことながら従業員の懲戒対象行為が職場の中でのことか、外の私生活上でのことかによって違いは生じますが、従業員の私生活上行為であっても、先述の企業秩序の維持に影響を及ぼすものであったり、企業の社会的評価を低下させると客観的に認められるものである場合には、懲戒処分の対象となることが認められています。
  • 例えば、最高裁昭和49年2月28日判決は、旧国鉄の職員がデモに参加中に公務執行妨害をしたということで有罪判決を受けた行為に関し、懲戒免職とされた事案において、「従業員の職場外でされた職務遂行に関係のない所為であっても、企業秩序に直接の関連を有するものもあり、それが規制の対象となりうることは明らかであるし、また、企業は社会において活動するものであるから、その社会的評価の低下毀損は、企業の円滑な運営に支障をきたすおそれなしとしないのであつて、その評価の低下毀損につながるおそれがあると客観的に認められるがごとき所為については、職場外でされた職務遂行に関係のないものであつても、なお広く企業秩序の維持確保のために、これを規制の対象とすることが許される場合もありうるといわなければならない。」と判示している。
・当社の従業員が窃盗で警察に逮捕されました。現在までに収集できた情報によると、当該従業員は、被疑事実を否認しており、起訴されれば裁判で事実関係を争う予定とのことです。 補充の人員を採用したいと考えています。直ちに解雇しても適法でしょうか?
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  • 本件事例においては、未だ当該従業員が窃盗を行ったかどうかは不明です(逮捕されただけでは、裁判所がその事実を認めたわけではなく、起訴されれば裁判において、事実関係が明らかにされます。)
  • ゆえに、会社側の事情も理解できますが、逮捕段階での解雇には慎重になられた方が賢明です。事情をしっかり調査したうえで、弁護士と対応を協議される必要があると考えます。なお、顧問先企業の方から、従業員が逮捕されたので、弁護人となることも想定して、警察署に接見に行ってほしいとの依頼を受けることがありますが、この質問の内容でも明らかなように、企業側と従業員の利益が対立する場面も想定されますので、そのような点についても弁護士と相談のうえ、弁護士に接見に行ってもらうかどうかをお決めになるといいと考えます。
・当社は、従業員数60人ですが、そのうちの3人だけが労働組合を結成し、当社に団体交渉の申し込みをしてきました。このようなごく少数の者が結成した労働組合であっても、団体交渉に応じなければならないのでしょうか?
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  • 結論から言えば、団体交渉に応じなければなりません。労働組合法7条(不当労働行為)には、「使用者は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。」と定められており、その2号に「使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと」と定められています。すなわち、使用者は、いくら従業員のうちの少数の者しか所属していないとしても、雇用する従業員が組織する労働組合との団体交渉に応じる義務があり、応じなければ不当労働行為となってしまうと解されます。
・当社の従業員が所属する労働組合からの団体交渉の申し込みに対しては応じなければならないことはわかりましたが、団体交渉の議題として、いかなる事項についての交渉のテーブルに着かなければならないのでしょうか?
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  • 使用者として労働組合と団体交渉を行わなければならない事項(義務的団体交渉事項)について、抽象的な言い方をすれば、「使用者が雇用する労働者である組合員の労働条件その他の待遇や使用者と労働組合間の労使関係の運営に関する事項であって、使用者に処分可能な事項」ということになります。
  • 具体的には、上記基準からすると、①非組合員に関すること、②経営権事項に関すること、③既に退職した者に関すること、については、原則として、義務的団体交渉事項となりません。
  • しかし、①非組合員に関することについても、組合員の労働条件や権利等に関わりが強く、影響を及ぼす可能性が高いものについては、組合員の労働条件その他の待遇についての交渉事項として、団体交渉に応じる義務が認められることがありますので注意が必要です。
  • また、②経営権事項に関することについても、事業譲渡による体制の変更等について、労働条件や労働者の雇用そのものに重大な影響がある場合には、団体交渉に応じる義務が認められることがありますので注意が必要です。
  • さらに、③既に退職した者に関することについても、解雇された者の解雇そのものや退職条件、それに関連する事項については、団体交渉に応じる義務が認められることがありますので注意が必要です。
  • なお、できることなら、団体交渉の議題についても、当法律事務所の弁護士に相談したうえで、団体交渉に臨むようにして下さい。
・当社には、前職の活躍を評価して、即戦力として中途採用で管理職として入社してもらった社員がいるのですが、能力不足を理由として解雇することはできないでしょうか?
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  • まず、貴社の場合のように、中途採用する従業員には、即戦力としての期待がなされることが多いと思われます。
  • しかし、中途採用した従業員が、期待した能力を発揮できなければ当然に解雇が認められるわけではありません。すなわち、新卒採用であろうと、中途採用であろうと、基本的には解雇することができるかどうかという点では違いは生じません。
  • もっとも、中途採用の場合には、「地位または職種が特定された労働契約」が締結されることがあり、そのような場合に、解雇を有効と認める裁判例があります(東京高裁昭和59年3月30日、フォード自動車事件。当該裁判例は、本件雇用契約は「人事本部長」という地位を特定した契約であると認定・判断したうえで、控訴人の人事本部長としての勤務実態の認定に基づいて、人事部長としての適格性を欠くとして、当該解雇を有効としています。)。
  • また、「地位または職種が特定された労働契約」とまではいえなくても、入社の経緯から、一定の能力があることが労働契約の内容となっているといえる場合には、その他の場合に比べれば、比較的解雇が認められやすくなると解されています。
  •   

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【自己破産】

・どのような場合に自己破産をするのがいいのでしょうか?
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  • 自己破産は、多額の債務があり、保有している財産では、弁済することができなくなったときに申立を行うことにより、返済義務を免れ(自然人の場合であれば免責を受けることにより返済義務を免れられる)、経済的な立直りを目指す時に利用する制度です。
  • 自己破産の手続きを他の債務整理の方法と比較すると、(自然人の場合であれば免責を受けられれば)返済を続ける必要がなくなることが最大のメリットであり、自己破産申立を行うにあたって収入がない場合や収入が少ない場合にも利用することができます。
  • また、自己破産後に得た収入(厳密には破産手続開始決定後に生じた原因に基づき得た収入)については、申立をした方の自由に使用することができるので、早期に経済的な立ち直りを目指すことができることもメリットといえます。
・自己破産の手続きが終わるまでには、どのくらいの期間がかかりますか?
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  • 自己破産手続にかかる期間については、裁判所が、同時廃止事件として取り扱うか、破産管財事件として取り扱うかによって大きく異なってきます。
  • まず、同時廃止事件として取り扱われた場合には、自己破産の申立を弁護士に依頼してから、一般的には、約3か月から6カ月くらいであると考えられます。
  • 次に、破産管財事件として取り扱われる場合には、自己破産の申立を弁護士に依頼してから、一般的には、約6か月から1年くらいであると考えられます。
・自己破産申立の手続を弁護士に依頼すると、どのようなことをしてもらえるのでしょうか?
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  • まず、弁護士は自己破産申立の依頼を受けると、債権者に対して受任通知を送り、債権者対応の窓口を一手に引き受けます(なお、滞納税金については、自己破産手続きにより免責されることはなく、弁護士が受任通知を送ったり、窓口として対応することは通常ありません)。
  • そして、債権の調査及び財産の調査を行います。また、破産に至る経緯についての文書作成など、裁判所への提出書類の作成及び収集をご依頼者様と共に行い、自己破産の申立を代理人として行います。
  • さらに、自己破産申立後も、裁判所からの追加の書類の提出や書類の補正の依頼への対応を行い、裁判所から要請のあった場合には、審問期日に同席します。
  • 加えて、破産管財事件となれば、管財人からの要請にこたえて、破産者の調査義務の履行を援助し、債権者集会に破産者と同席したりします。
・自己破産手続における管財事件というのはどのようなものでしょうか?
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  • 自己破産手続の申立を行った破産者が、換価基準をこえる財産を保有している場合や免責不許可事由に該当する可能性があると考えられる場合、裁判所が破産管財人を選任し、破産管財事件として処理されることになります。
  • 破産管財人は、まず、換価できる財産については処分を行って、債権者に対して分配する手続きを行います。
  • また、破産管財人は、自己破産を申立てた方の状況について調査を行い、免責不許可事由がないのか、もしくは免責不許可事由があっても、裁量免責を行うのが相当であるのか等の免責調査を行うことになります。
  • なお、管財事件となる場合には、裁判所が決定した予納金を裁判所に納付しなければ、破産手続が進められません。予納金は、最低20万円以上必要とされています。
・自己破産手続における同時廃止手続というのはどのようなものでしょうか?
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  • 自己破産の申立を行った者が、みるべき財産を有しておらず、免責不許可事由にも該当していないと思われる場合などに、財産を一切換価処分せずに、破産手続開始決定と同時に破産手続を終結させてしまうという手続が、同時廃止という手続です。
・自己破産手続において、同時廃止手続になる場合と管財事件になる場合とはどのような基準で判断されるのでしょうか?
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  • 同時廃止手続になる場合と管財事件になる場合を分ける判断は、裁判所が行うこととなり、その判断は多くの事情を考慮してなされることになりますが、福岡地方裁判所が基準として挙げているもののうち、主なものを以下では紹介します。
  • 『破産管財事件とされる場合』
    ・法人代表者型
    債務者が法人の代表者の地位にあった場合で、債務者が代表者の地位にあった法人について法的整理がなされていない場合
    ・個人事業主型
    債務者が現に個人事業を営んでいる場合や過去(原則として6か月以内)に営んでいた場合
    ・資産調査型
    保証債務や住宅ローンを除いた債務が3000万円以上ある場合
    ・否認対象行為調査型
    偏頗弁済行為や詐害行為などの否認対象行為に対して否認権の行使をするかどうかの調査をする必要がある場合
    ・免責調査型
    裁判所が免責の拒否を判断するために、管財人による免責不許可事由の有無及び裁量免責の相当性についての調査が必要な場合
    ・財団形成型
    不動産の売却や不当利得返還請求により財団の形成を図る必要がある場合
    予定退職金などについて長期の積み立てを必要とする場合
    『同時廃止事件とされる場合』

    ・上記の破産管財事件とされる場合以外で、破産手続き開始決定時に、債務者の財産が50万円に満たない場合で、かつ申立が債務者によりなされた場合

・自己破産を申し立てた場合、持っている財産は全て失うことになるのでしょうか?自己破産手続きをした場合にも、いわゆる自由財産として、自分のもとに残すことができる財産があると聞きましたが、それはどのようなものでしょうか?
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  • 自己破産の申立を行ったとしても、自由財産として、自分のもとに残すことができる財産については、最終的には具体的な事情に応じて判断されることにはなりますが、福岡地方裁判所が基準として挙げているもののうち、主なものを以下では紹介します。
  • 以下に挙げる財産は、換価せず自由財産とされるものとされています。
    1. ① 99万円までの現金
    2. ② 残高合計が20万円以下の預貯金
    3. ③ 生命保険解約返戻金(返戻金の見込額合計が20万円以下のもの)
    4. ④ 自動車(処分見込み額が20万円以下。初年度登録から5年を経過したものについては、外車または排気量2500ccを超えるものでない限り、処分見込み額は0円とみなす。)
    5. ⑤ 居住用家屋の敷金返還請求権
    6. ⑥ 電話加入権
    7. ⑦ 退職金債権のうち、支給見込み額の8分の7に相当する額(8分の1に相当する額が20万円以下である場合には、当該退職金債権の全額)
    8. ⑧ 家財道具
    9. ⑨ 差押を禁止されている動産又は債権
・自己破産手続きをすることで、借金を支払わなくてよくなるということですが、いかなる場合にも、借金を支払わなくてよくなるのでしょうか?
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  • 自己破産の申立をする場合には、自然人についてはほとんどの場合、いわゆる「免責」といって、負債の支払いを免れることを目的とすることがほとんどです。
  • この「免責」は裁判所の「免責許可決定」を受け、それが確定することによって受けられるのですが、「免責」が受けられるには、破産法252条に定められている、いわゆる「免責不許可事由」が存在しないことが条件となります(免責不許可事由について別の質問参照)。
  • また、上記の免責不許可事由がある場合にも、裁判所は、「裁量免責」といって、裁判所の裁量で、免責を認めることができます。例えば、ギャンブルが原因で破産することになってしまった場合でも、破産申立の際に正直に申告し、破産管財人の調査に誠実に対応するなどすれば、裁量免責を受けられることがあります。ですので、仮に、免責不許可事由があったとしても、ご自身の現状に鑑みて、自己破産申立しか、経済的な立ち直りの道がないということであれば、自己破産の申立を行い、裁量免責が受けられるように努力するのも一つの方法であると考えます。
・免責不許可事由には、どのようなものがありますか?
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  • 免責不許可事由には、以下のようなものがあります(破産法252条1項)。
  • 財産の隠匿・損壊・不利益処分その他不当な価値減少行為(1号)
    破産者が、債権者を害する目的で、破産財団(破産開始決定時の破産者の財産で換価処分の対象となる財産)を隠したり、壊したり、不当に安く処分するなどの不利益処分をした場合
    不当な債務負担行為、換金行為等(2号)
    破産手続きの開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分した場合
    例えば、支払い不能を回避するために(金融を得る目的で)、クレジットカードのショッピング枠の現金化を利用する行為などがあたります。
    非義務的偏頗行為(3号)
    特定の債権者に対する債務について、当該債権者に特別の利益を与える目的または他の債権者を害する目的で、担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって、債務者の義務に属せず、又はその方法もしくは時期が債務者の義務に属しない場合
    例えば、特定の債権者にだけは迷惑をかけられないという考慮から、法的義務がないのに不動産を担保に供したり、返済期限前に債務を支払ったりする行為があたります。
    賭博・浪費その他射幸行為による財産の減少等(4号)
    賭博・浪費その他射幸行為をしたことによって、著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担した場合
    例えば、競馬・競艇・パチンコ・パチスロなどのギャンブル(賭博)、買物などによる浪費、その他株取引・FX取引・投資など射幸行為によって、多額の損失を出し、それが原因で自己破産申立をせざるを得なくなった場合などが当たります。
    詐術を用いた信用取引(5号)
    破産手続開始の申立があった日の1年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら、当該事実がないと信じさせるため、詐術を用いて信用取引により財産を取得した場合
    例えば、支払不能や債務超過状態であるにもかかわらず、それを認識していながら、支払不能状態にはないという嘘をついて取引先を誤信させ、商品を納品させたが結局自己破産申立にいたり、商品代金を支払うことができていない場合などがあたります。
    業務帳簿等の隠滅・偽造・変造(6号)
    業務や財産に関する帳簿・資料・証拠等を隠したり、破棄したり、又は偽造・変造した場合。あくまで、故意に隠滅等をした場合ですので、過失により失くし舞った場合には、免責不許可事由とはなりません。
    虚偽の債権者名簿等の提出(7号)
    裁判所に対して、特定の債権者を故意に除外した債権者一覧表を提出するなど、虚偽の債権者名簿や債権者一覧表を提出した場合には、免責不許可事由に当たります。あくまで、故意に虚偽の記載をした場合ですから、過失により誤記があった場合などは免責不許可事由に当たりません。
    裁判所に対する説明拒絶・虚偽説明(8号)
    裁判所や破産管財人が行う調査に際して、説明を拒んだり、虚偽の説明をした場合には、免責不許可事由になります。あくまで、説明の拒絶や虚偽の説明をすることですから、記憶違いや忘れてしまっていて、結果的に事実と異なる説明をしただけである場合には、免責不許可事由には該当しません。
    不正の手段による破産管財人等の職務執行妨害(9号)
    不正の手段により、裁判所が選任した破産管財人、破産管財人代理、保全管理人、保全管理人代理の職務執行を妨害した場合
    例えば、暴力や脅迫的な言辞によって、破産管財人、破産管財人代理、保全管理人、保全管理人代理の職務を妨害した場合などが、免責不許可事由に該当します。当然のことながら、法的に認められた手段で、破産管財人等の職務執行に異議を申し述べることは何ら免責不許可事由には該当しません。
    過去の免責許可決定日から7年を経過していないこと等(10号)
    従前、免責許可の決定を受け、確定した場合、その確定の日から7年以内に免責許可の申立てがあった場合、またはかつて給与所得者等再生において再生計画認可決定を受けたことがある場合に、その認可決定確定の日から現在の免責許可の申立て日まで7年を経過していない場合、かつて個人再生においてハードシップ免責許可を受けた場合に、その免責許可決定確定の日から現在の免責許可申立て日までに7年を経過していない場合
    破産者の義務違反行為(11号)
    破産者が、債権者集会等で破産に関して必要な説明をしなければならない義務(破産法40条1項)に違反した場合、破産者の重要財産開示義務(破産法41条)に違反した場合、裁判所又は破産管財人が行う免責調査に協力する義務(破産法250条2項)に違反した場合、その他破産法に定める義務に違反した場合
  • なお、上記の免責不許可事由にあたるかどうかについては、判断が難しいことも多く、免責不許事由についての判断で、自己破産申立をするかどうか迷われたら、まずは当事務所にご相談ください。
・自己破産手続きをすれば、全ての債権者からの請求を免れることができるのでしょうか?
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  • 自己破産手続きを行い免責決定を得たとしても、支払を免れることができない債権があり、そのような債権(いわゆる非免責債権)について、破産法253条1項に規定されています。

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【多重債務】

・銀行や消費者金融から多額の借金をしてしまい、返済が困難であるが、どうしたらいいのかわからない
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  • まずは弁護士にご相談ください。
  • あなたの借金の額や生活状況に応じて,自己破産や個人再生といった債務整理の手段を選択します。弁護士が債権者に受任通知を送る等介入すると,貸金業者は債務者であるあなたに対し取立行為をすることができなくなります(貸金業法21条1項9号)。
  • 借金の返済に追われ精神的に余裕がない状態では今後の生活を考えることもできません。
  • まずは一息ついて今後の生活をじっくり考える契機にしてください。

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【遺産相続・遺言書作成】

・妻と3人の子供がおり、トラブルなく相続させるために遺言書を作成したいが、どのように書けばいいでしょう
click !
  • 遺言には様々な種類がありますが,最も確実な遺言は公正証書遺言です。
  • 公正証書遺言は公証役場で証人の立会いの下,遺言者の遺言の内容を公証人に作成してもらいます。また,遺言の原本は公証人によって保管されますので,紛失や偽造の恐れがなく,後の争いも可及的に防げるものです。
  • ただし,公正証書遺言は作成に費用が掛かります。注意しなければならないのは,遺言は,相続人ごとに別個の法律行為なので,相続人の人数分だけ手数料がかかるということです。また,相続財産が多ければ,その額に応じて手数料も高くなります。
  • 自ら遺言を作成する場合,まず,全文手書きで書かなければならないということに注意してください。また,日付を記載し,署名捺印することを忘れないようにしてください。
  • その他,相続のトラブルを防ぐための書き方がありますので,自ら遺言を作成される際にはぜひ弁護士にご相談ください。

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【交通事故】

・交通事故にあって怪我をしてしまい、後遺障害が残り、仕事に支障が出てしまっている
click !
  • まずは,医師に後遺障害診断書を作成してもらったうえで後遺障害認定を受ける必要があります。
  • 後遺障害が認定されると,加害者に請求できる損害項目に「後遺障害慰謝料」及び「逸失利益」が加わります。
  • ここにいう「後遺障害慰謝料」とは,後遺障害に関する精神的な苦痛に対して支払われる賠償金のことを言います。また,「逸失利益」とは,後遺障害がなければ得られていたであろう収入等の利益を言います。現実の収入のない専業主婦や学生も逸失利益が認められるのが通常です。
  • 反対に認定されない場合は,実際に後遺症が残っても,後遺障害による慰謝料や逸失利益は認められません。なお,一度認定された後遺障害等級や否認された後遺障害も「異議申立」により覆すことは可能です。
  • 交通事故に遭って後遺障害が残りそうな場合は,早期に弁護士に相談することをおすすめします。

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【刑事事件】

・突然家族が逮捕されてしまい、警察署に行ったが面会もできない状況になってしまった
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  • 本人が犯行を否認していたり,共犯事件である場合には,検察官の請求によって弁護人以外の者との面会を禁止する(接見禁止)ことは少なくありません。また通常は接見禁止と同時に,手紙などの差し入れ等も禁止されます。
  • 接見禁止がついている場合であっても,弁護人は被疑者と面会(接見)することができるので,弁護人が被疑者からの伝言を家族に伝えたり,家族から弁護人を通じて被疑者に伝言を伝えることは可能です。
  • また,家族などの特定の者に限り面会可能となるよう,弁護人が接見禁止の一部解除の申立をし,これが認められれば家族が接見することができるようになります。
  • 弁護人の選任については,被疑者本人のみならず,法定代理人,保佐人,配偶者や直系の親族,兄弟姉妹もすることができます。
  • 被疑者の正当な権利を擁護するためには,弁護人の選任は不可欠です。

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【離婚相談】

・離婚するためには、どのような手続がありますか?
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  • 離婚するための手続きとしては、主に、1 協議離婚、2 調停離婚、3 裁判離婚があります。
  • まず、協議離婚とは、夫婦間で離婚の合意がある場合に、離婚届に必要事項を記入して市役所に届出を行い、その届出が受理されれば、離婚が成立するというものです。
  • 次に、調停離婚とは、夫婦間の話合いで離婚の合意が困難な場合に、家庭裁判所に調停の申立てを行い、調停委員を介した話合いにより離婚を成立させることをいいます。日本の法律では、夫婦間の話し合いによる離婚の合意ができない場合にも、この調停手続きを経ることなく、いきなり離婚を求める裁判を提起することはできないこととなっており(調停前置主義。家事審判法18条。)、夫婦間の話し合いによる離婚の合意ができない場合には、原則として、まずは家庭裁判所に調停の申し立てをしなければなりません。
  • さらに、調停手続きを経ても離婚の合意が得られない場合は、離婚の裁判を提起することができます。裁判離婚では、民法770条1項に定められている離婚原因が認められれば、相手が離婚に応じる意思がない場合でも離婚が認められます。離婚原因としては、①不貞行為(配偶者の不倫など)②悪意の遺棄(正当な理由なく、夫婦関係を断絶させたり、同居・協力・扶助の義務を履行しないこと)③生死が3年以上明らかでないこと④回復の見込みのない強度の精神病⑤その他婚姻を継続しがたい重大な事由が存在すること、が規定されています。
・離婚をするにあたって、合意する事項としてどのような事項がありますか?
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  • 通常、離婚をするにあたって決めておくべき事項として、以下のような事項が挙げられます。
    1. 1 (未成年の子がいる場合)親権者、面接交渉
    2. 2 (未成年の子がいる場合)養育費
    3. 3 財産分与
    4. 4 慰謝料
・離婚する際に問題となる「財産分与」というのはどのようなものでしょうか?
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  • 離婚に伴う財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が共同で形成した財産を、離婚に際して分与することです(民法768条、771条参照)。
・「財産分与」は、どのような基準で行うものなのでしょうか?
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  • 財産分与の額及び方法は、当然のことながら、当事者の合意によって決めることができます。しかし、当事者の協議が整わず、家庭裁判所が定める場合には、財産分与の額及び方法は、夫婦双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して定められるとされています(民法768条3項)。
  • 当該条文だけでは、どのような基準で財産分与の額及び方法が定められるかは、明らかではありませんが、実務では、例えば、一方が家事従事者であっても、特段の事情がない限り、夫婦財産形成に関する貢献度は等しいとする、いわゆる2分の1ルールが採用されることが多いようです。
・「養育費」は、どのような基準で決めるものなのでしょうか?
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  • 実務的には、「東京・大阪養育費等研究会」が作成した養育費算定表に従って、算定されることがほとんどです。    養育費算定表については、
・離婚に伴う相手方配偶者に対する慰謝料は、どのような場合に請求できるのでしょうか?
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  • 慰謝料とは、離婚による精神的苦痛に対して支払われるお金のことです。
  • 離婚することになった原因を作った配偶者に対して、他方の配偶者が慰謝料の請求をすることができます。慰謝料は、離婚の際に必ず支払われるものではありません。どちらかが一方的に悪いわけではない場合には、慰謝料請求はできません。また、原則として離婚が成立してから3年を経過してしまうと、時効により慰謝料を請求できなくなってしまいます。
・離婚に伴う慰謝料は、いくらくらいが相場なのでしょうか?
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  • 慰謝料の金額はさまざまな事情を考慮して決定されます。離婚の原因となった行為、結婚していた期間の長さ、相手の収入等により大きく異なります。
  • 裁判上の慰謝料は、100万円から300万円が相場と言えますが、大きく上回ることも下回ることもあります。慰謝料がいくらになるのかは、裁判所に納得してもらえるような主張ができるかどうかが重要になってきますので、専門家である弁護士に相談するのが得策です。
・夫の不倫が原因で離婚しようと考えています。夫からは慰謝料を支払ってもらう予定ですが、それとは別に、夫と不倫していた相手方にも慰謝料を請求することはできますか?
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  • はい、できます。
  • 損害を受けた配偶者は、配偶者と不倫相手に対して、精神的苦痛の慰謝料として、損害賠償を請求することができます。相手からアプローチした不倫か、夫からアプローチした不倫かに関係なく、不倫と言う行為自体が違法なものですので、慰謝料の請求が認められています。

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【成年後見】

・認知症の父の預貯金や不動産等の財産を適切に管理したいが,どのようにすればいいのでしょうか?
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  • 認知症や知的障害,精神障害などの判断能力の不十分な方々を法律面や生活面で保護・支援する成年後見制度を利用するとよいでしょう。
  • 成年後見制度を利用するには,本人の住所地の家庭裁判所に申立をする必要があります。家庭裁判所によって選ばれた成年後見人等(成年後見人・保佐人・補助人)が,本人を代理して法律行為をしたり,成年後見人の同意を得ないで行った不利益な法律行為を取り消したりすることができます。
  • 成年後見人等は本人の親族以外にも弁護士など法律や福祉の専門家や第三者,福祉関係の団体等が選ばれる場合もあります。
  • 成年後見制度を利用しても,日用品の購入や日常生活に関する行為は本人が単独で行うことができるため,お父様が不利益を被らないためにも制度の利用をお勧めします。
・そもそも成年後見制度というのは、どのような場合に利用するものでしょうか?
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  • 成年後見制度というのは、認知症、精神障害、知的障害などにより、うまく物事を判断できなくなった人の保護をしたり、支援する必要があるときに利用する制度です。
  • こうした方々は、自分の財産を適正に管理することや、日常生活に必要な契約や、遺産分割協議などを、十分に理解して行うことができません。
      そのため、詐欺などの被害にあって財産を失ってしまったり、施設への入所に必要な契約を行うことができなかったりと、日常生活に支障が生じてしまうことがあります。
  • そこで、判断能力が低下した本人の判断を補い、支援するため、本人に代わって必要な契約や手続きを行うことができる者として成年後見人が選任されるのです。
  • なお、成年後見制度は、大きく分けると、法定後見制度と任意後見制度の2つがあります。
・法定後見制度について教えてもらえますか?
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  • 法定後見制度は、本人の判断力の低下の程度が大きいものから順に「成年後見」「保佐」「補助」の3段階に分かれています。
  • 法定後見制度においては、4親等内の親族等の法律で定められている一定の申立権者による家庭裁判所に対する申立(後見開始の審判申立、保佐開始の審判申立、補助開始の審判申立)により、家庭裁判所が選任した者(成年後見人、保佐人、補助人)が、本人(成年被後見人、被保佐人、被補助人)の利益の擁護のために、本人を代理し契約などの法律行為をしたり,本人が自分で法律行為をするときに同意を与えたり,本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって,本人を保護・支援する制度です。
・任意後見制度について教えてもらえますか?
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  • 任意後見制度は、本人が、認知症、精神障害、知的障害などにより判断力が低下する前に、本人が将来自己の判断能力が不十分になったときには、自らの生活や療養看護、財産管理について、代理権を与える人(任意後見人といいます)とその人の事務内容を契約(任意後見契約。公証人の作成する公正証書による契約)によって決めておく制度です。
  • このような任意後見契約を任意後見人と締結しておくことで、本人の判断力が低下する事態が生じた場合には、任意後見人が家庭裁判所に、任意後見監督人の選任の手続を行い、家庭裁判所が選任した任意後見監督人の監督のもとで、任意後見人が本人を代理して必要な契約を締結する等して、本人の従前の意思に基づいた適切な財産管理や療養看護を行っていくことになります。
・成年後見制度の概要はわかりましたが、具体的には、どのような場面で成年後見制度を利用することになるのでしょうか?
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  • まず、任意後見制度については、認知症、精神障害、知的障害などにより判断力が低下する前、すなわち判断力が十分にある段階で、将来の判断力低下を見越して、自らの財産管理等を任せる任意後見人を自ら選んでおきたい場合に、利用することになります。
  • 次に、法定後見制度については、既に本人が、認知症、精神障害、知的障害などにより判断力が低下してしまっている場合に、家庭裁判所に申立をすることにより、利用することになります。
  • 具体的には、本人の認知症が進んでしまっており銀行で定期預金を解約できない場合、本人の認知症が進んでしまっており本人を相続人とする遺産分割協議ができない場合、本人の精神障害が進行してしまっており本人が持っている土地を廉価で売却してしまうおそれがある場合、本人の認知症が進行してしまって悪質な詐欺業者に騙されてしまうおそれが強い場合、本人の精神障害が進行してしまっており浪費を繰り返すおそれが強い場合、親族の内の一人が本人の財産を管理しているが、本人の認知症が進行して以降、財産管理が不適切になってしまっている場合、今後の生活のために本人が所有している不動産を処分しなければならないが、本人の認知症が進行しており売却に必要な意思表示が行えない場合、等が成年後見制度を利用することを検討する場面として考えられます。
・成年後見制度を利用するためには、家庭裁判所に対する申立が必要とのことですが、どのような準備が必要でしょうか?
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  • まず、申立書を作成して、申立に必要な書類を収集しなければなりません。そして、申立てにかかる費用が用意できたら、本人の住所を管轄する家庭裁判所に申立てを行います。例えば、本人が福岡市内に在住の方であれば、福岡家庭裁判所に申立を行うこととなります。
  • 申立には、本人の財産をまとめた財産目録、本人の収支の状況をまとめた収支状況報告書、申立に至る経緯をまとめた申立事情説明書、後見人候補者の情報をまとめた後見人候補者事情説明書を提出する必要があります。
  • 当事務所では、成年後見開始等の審判申立の代理人の依頼をお受けしています。申立の代理人としては、申立書類の作成・提出代行、家庭裁判所の調査官による調査への同行等の業務を行っております。なお、後見開始等の審判申立を行う裁判所は、福岡家庭裁判所に限らず、遠方の裁判所であっても、ご依頼をお受けしています。
・成年後見制度を利用した場合、どのような人が、成年後見人、または保佐人、もしくは補助人に選任されるのでしょうか?
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  • 成年後見人、保佐人、補助人には、多くの場合、配偶者や子供、孫等親族の方が、就任されています。もっとも、申立の際に親族を後見人の候補者にしたとしても、専門性の高い事務が必要となる場合や親族間に利害の対立がある場合等、裁判所の判断により第三者の専門職後見人(弁護士、司法書士、社会福祉士等)が選任されることがあります。
  • また、事案によっては、親族を後見人として選任するものの、裁判所が職権で成年後見監督人を選任することがあります。
  • なお、当事務所では、申立時の状況で利益相反等生じないことを前提としてではございますが、当事務所の弁護士が成年後見人候補者となり、成年後見人として活動するというご依頼をお受けしております。

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